北海道・道南エリアで、前代未聞とも言えるネズミの異常発生が確認されました。特に福島町では、住宅街・農地問わず大量の野ネズミが出没。記者も取材中に遭遇し、悲鳴を上げるレベルの異常事態となっています。駆除グッズは軒並み品切れ、農業被害も深刻化しており、地域住民の不安が高まっています。　

■【現場の衝撃】――●国道や住宅街にもネズミが…取材中に次々目撃

5月29日夜、HTB取材班が駆けつけた福島町では、国道の路上を次々に走るネズミの姿が確認されました。

出没していたのは「エゾヤチネズミ」「アカネズミ」「ヒメネズミ」などの野ネズミで、街の住宅地や裏口などにも侵入。ある家庭では、なんと1か月で63匹を捕獲したという驚きの証言も。猫2匹では到底太刀打ちできず、住民は「急に増えた。町中でも出る。もう嫌だ」と憤りを語ります。
　

■【駆除グッズが爆売れ】――●ホームセンターでは品切れ続出

異常発生の影響はホームセンターにも及び、福島町の店舗ではネズミ駆除グッズが入口すぐに山積み状態。

店舗スタッフによると、売上は例年比で「ざっくり10倍」とのことで、地元に専門業者がいないため、多くの人が自己対応を余儀なくされているといいます。中には効果が出にくいとの声もあり、対策に苦慮する住民も少なくありません。

■【農業被害も深刻化】――●育苗中の作物を食い荒らす事例も

農家の佐藤孝男さんは、苗を食い荒らされる深刻な被害を報告。「千個育てたトウモロコシの種を食べられてしまう」と話し、5月だけで500匹以上のネズミを捕獲したといいます。

「農家を45年やってきたが、こんなことは初めて」と、長年の経験を持つベテラン農家ですら困惑。ネットで駆除法を調べて対応しているものの、根本的な解決には至っていません。

■【原因はブナの“異常豊作”】――●餌が増えすぎてネズミが爆発的繁殖

この異常事態の背景には、ブナの実の豊作があります。道南地域の山林では、2024年にブナの実が例年にないレベルで大量に実ったとのこと。

林業試験場の南野一博主査によれば、「昨年のブナの実がネズミの爆発的な繁殖の主因。山にいられなくなったネズミが街に下りてきた」との見解を示しています。

同試験場の調査では、昨年は1平方メートルあたり600個以上の実が落ちていたといい、5～7年に一度の“ブナ豊作サイクル”でも、今回は異常とされています。

■【いつまで続くのか】――●専門家「夏頃には収束の可能性」

大量発生のピークは春とされ、繁殖したネズミたちは夏前に減少していく傾向があるとのこと。南野氏も「夏頃には落ち着くと見られる」と語りますが、それまでの期間、福島町では不安な日々が続きそうです。

【ネットの声】
「63匹って…もうパニック映画」
「ネズミ怖すぎて夜歩けない」
「農家さんかわいそう」
「駆除グッズが10倍売れるって異常事態」
「専門業者がいないって大問題では？」　

【まとめ】
道南を襲うネズミの異常発生――その背景には自然界のサイクルによる“ブナの実”の豊作があるとはいえ、ここまでの影響を及ぼすとは前代未聞です。被害は住宅街、農地、流通にも及び、住民生活を直撃しています。駆除の知識やツールを共有しつつ、自治体や道の支援による中長期的な対策が不可欠です。今後も地域の観察と早期の警戒態勢が求められます。　

【出典】
・HTB北海道ニュース（2025年6月13日）
「ネズミ異常発生！道南の街を席巻…駆除グッズは『爆売れ』 住宅街・農地を脅かす異常事態に記者も悲鳴」
ネズミ異常発生！道南の街を席巻…駆除グッズは「爆売れ」 住宅街・農地を脅かす異常事態に記者も悲鳴（HTB北海道ニュース） - Yahoo!ニュース